2011年5月24日火曜日

研究室セミナー

今日の研究室セミナーの文献紹介はは修士課程の今井君の担当で,紹介した論文は,Ritesh Raju, Andrew M. Piggott, Xiao-Cong Huang, and Robert J. Capon, Nocardioazines: A Novel Bridged Diketopiperazine Scaffold from a Marine-Derived Bacterium Inhibits P-Glycoprotein. Organic Letters, 13(10), 2770-2773 (2011) でした.海洋バクテリア培養液から単離されたジケトピペラジン化合物の構造解析とその生理活性についての論文です.

2011年5月17日火曜日

研究室セミナー

今週から研究室のセミナーで外書講読が始まりました.今日は博士課程の井坂君の担当で,紹介した論文は,David B. C. Martin and Christopher D. Vanderwal, A synthesis of strychnine by a longest linear sequence of six steps. Chemical Science, 2, 649-651 (2011) でした.ストリキニーネの全合成を 6 段階で達成したという論文です.

2011年5月9日月曜日

連休明け

また一ヶ月近くこのブログを放置してしまいましたが,今日から連休明けで研究室が再スタートです.震災後ずっと使えなかった研究室のドラフトも本日点検が終了してやっと使えるようになりました.今までは有機化学系の研究室でドラフトが使えないという厳しい状況だったのですが,これで本格的にいろいろな実験を始めることができます.

大学では遅れていた新入生の授業も先週からスタートして,私も担当の化学生態学入門のために先週は水戸へ出張してきました.

茨城大学農学部の研究棟は外壁のタイルが震災で落下して危険な状態だったため,建物の周りが立ち入り禁止になっていて,出入口も制限された状態が今日まで続いていました.補修工事とタイル落下への安全対策のために先月から研究棟をすっぽりと覆う足場の設置工事とネット張りが行われていました.その工事が終了したので,明日からは今まで使っていたすべての出入口が使えるようになります.ここしばらくは研究室から図書館・講義棟や生協に行くのに遠回りをしなければいけなかったのですが,明日からは近くなります.

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足場とネットですっぽり覆われた研究棟



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部屋の中から外を見るとこんな感じ

2011年4月12日火曜日

新学期

茨城大学農学部では,本来は先週から開始予定だった授業が東日本大震災の影響で今日から開始になりました.

研究室は先週から新四年生を迎えて再スタートしています.今年度の生物制御化学研究室のメンバーは博士課程 1 名,修士課程 3 名,四年生 4 名です.今日からは化学生態学研究室と合同のセミナーも始まりました.化学生態学研究室は学生さんが 5 名(昨年度は 1 名)に増えたので,セミナーに参加する学生は合計で 13 名になり大幅増です.

2011年3月23日水曜日

学位記伝達式

本日は茨城大学卒業式が水戸の武道館で開催予定だったのですが,東日本大震災の影響で規模を縮小した学部ごとの学位記伝達式が行われました.日立にキャンパスのある工学部では残念ながら学位記伝達式も開催することができず,卒業生・修了生には学位記が郵送されることになったそうです.

阿見キャンパスでは農学部,大学院農学研究科,東京農工大学大学院連合農学研究科(茨城大学配置)の卒業生・修了生に対する学位記伝達式が午前 11 時から 100 番講義室で開催されました.

生物制御化学研究室では 3 名の学部卒業生と 1 名の修士課程修了生がいるのですが,修士課程の下村君だけが都合がつかずに出席できませんでした.学部の 3 名には本日学位記が学科長の白岩先生から授与されました.

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研究室の方では震災後に被害を受けているかどうかが心配だった NMR と LC-MS/MS の動作確認を行いました.幸い,どちらの機器も問題なく測定に使える状態であることが分かりました.

2011年3月16日水曜日

大震災

現在,茨城大学農学部では大部分の教員・学生は自宅待機状態です.心配されている方もいるかもしれませんので,近況を書いておきます.

3/11 の大地震のときには茨城県阿見町にある茨城大学農学部の建物も激しく揺れましたが,幸い,そのときに建物内にいた学生・教職員で負傷等をしたという話は聞いておりません.生物制御化学研究室の学生さんたちは就職活動などで不在だった人を除いて 4 名が研究室にいましたが,教員(戸嶋・長谷川)含めて全員身体的には何の被害も受けませんでした.また,研究室に来ていなかった学生さんたちもそれぞれ無事であることを確認しています.

しかし,各研究室は相当の被害を受けており,特に上の階に行くほどその被害はひどい状態です.生物制御化学研究室は 1 階にあったのが幸いして,今のところ空の試薬瓶が一本割れた以外の被害は出ていません.5, 6, 7 階の研究室は多くの棚が倒れてガラスの破片が散乱し,かなり危険な状態でした.

共通の大型機器の NMR や質量分析計は,地震以降立ち上げていませんので,問題がないかどうかははっきりとは言えませんが,見たところ大きな破損等はなく大丈夫そうです.しかし,特に高真空を要求する質量分析計は計画停電が起こりうる状況(今のところ茨城は被災地として免除されていますが)では稼働させるわけにはいきませんので,しばらくは様子見です.

今月末に研究室の学生さん 3 名が発表予定だった日本農芸化学会 2011 年度大会(京都)は中止になってしまいました.学生さんたちはそれぞれに準備して楽しみにして(びびって?)いたので,残念ですが,仕方がありません.

被災地での物資不足,原発,計画停電など様々な問題が未解決ですが,阿見町はライフラインの復旧も比較的早く,スーパーや飲食店もそれなりに営業していて,東北や茨城県北の被災地に比べるとかなり状況は良くなっています.

2011年3月5日土曜日

研究室追いコン

昨日は阿見の焼き鳥屋「鳥吉」で生物制御化学研究室の追いコンが開催されました.この3月に卒業・修了する学生さんは 4 名ですが,うち 2 名は大学院進学で,研究室から巣立って行く学生さんは修士 1 名,学部 1 名の 2 名です.また,社会人入学の博士課程学生として四年間研究室に在籍し,昨年 9 月に学位を取得したエボニック・デグサ・ジャパンの湯本さんも昨日の追いコンには参加しました.湯本さんは近いうちに四日市に転勤になるそうです.最新鋭の設備を備えた新工場の立ち上げ業務に携わるそうで,単身赴任にもなって大変ですが,より一層の活躍が期待されます.