現在,茨城大学農学部では大部分の教員・学生は自宅待機状態です.心配されている方もいるかもしれませんので,近況を書いておきます.
3/11 の大地震のときには茨城県阿見町にある茨城大学農学部の建物も激しく揺れましたが,幸い,そのときに建物内にいた学生・教職員で負傷等をしたという話は聞いておりません.生物制御化学研究室の学生さんたちは就職活動などで不在だった人を除いて 4 名が研究室にいましたが,教員(戸嶋・長谷川)含めて全員身体的には何の被害も受けませんでした.また,研究室に来ていなかった学生さんたちもそれぞれ無事であることを確認しています.
しかし,各研究室は相当の被害を受けており,特に上の階に行くほどその被害はひどい状態です.生物制御化学研究室は 1 階にあったのが幸いして,今のところ空の試薬瓶が一本割れた以外の被害は出ていません.5, 6, 7 階の研究室は多くの棚が倒れてガラスの破片が散乱し,かなり危険な状態でした.
共通の大型機器の NMR や質量分析計は,地震以降立ち上げていませんので,問題がないかどうかははっきりとは言えませんが,見たところ大きな破損等はなく大丈夫そうです.しかし,特に高真空を要求する質量分析計は計画停電が起こりうる状況(今のところ茨城は被災地として免除されていますが)では稼働させるわけにはいきませんので,しばらくは様子見です.
今月末に研究室の学生さん 3 名が発表予定だった日本農芸化学会 2011 年度大会(京都)は中止になってしまいました.学生さんたちはそれぞれに準備して楽しみにして(びびって?)いたので,残念ですが,仕方がありません.
被災地での物資不足,原発,計画停電など様々な問題が未解決ですが,阿見町はライフラインの復旧も比較的早く,スーパーや飲食店もそれなりに営業していて,東北や茨城県北の被災地に比べるとかなり状況は良くなっています.