2013年4月8日月曜日

井上靖乃さんの論文が Biosci. Biotechnol. Biochem. 誌に掲載

先月,修士課程を修了した井上靖乃さんの論文がBiosci. Biotechnol. Biochem. 誌にオンライン公開されました.

Inoue, Y., Sakai, M., Yao, Q., Tanimoto, Y., Toshima, H. and Hasegawa, M. (2013) Identification of a novel casbane-type diterpene phytoalexin, ent-10-oxodepressin, from rice leaves. Biosci. Biotechnol. Biochem. in press.

紫外線照射イネ葉から,新規ジテルペン化合物 ent-10-oxodepressin を単離・同定し,この化合物がイネいもち病菌接種によっても蓄積が誘導され,いもち病菌胞子に対する抗菌活性を有することも示して,イネの新規フィトアレキシンであることを明らかにした論文です.この化合物は従来知られていたイネのジテルペン系フィトアレキシンとは全く異なるカスバン骨格を持つ化合物でした.カスバン型ジテルペンとしては,トウダイグサ科植物と Sinularia 属軟質サンゴ以外の生物からは初めての発見です.また,イネのフィトアレキシンとしては 1997 年のファイトカサン E の発見の報告依頼 16 年ぶり 16 個目の発見となりました.

この研究は井上さんの修士論文研究の一部ですが,卒業・修了生の阪井美紀さん,姚群さん,谷本洋輔君の卒業論文・修士論文研究が引き継がれてまとめられたものです.

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