2009年3月9日月曜日

液体窒素供給装置から異音

ここ一ヶ月ぐらいは機器のトラブルがなく平和だったのですが,今日,NMR の液体窒素供給装置の窒素ガス発生装置部からかなり大きな音が発生していることに使用者の学生さんが気が付きました.

NMR の超伝導磁石は超伝導状態を維持するために液体ヘリウムで冷却する必要があるのですが,液体ヘリウムの蒸発を抑えるために,液体ヘリウムの周りをさらに液体窒素で冷却しています.液体窒素供給装置は,液体窒素を空気中の窒素から作って自動的に磁石に供給してくれる機械なので,これがおかしくなって磁石に液体窒素が供給されずにいると(さらに,それに気が付かなかったりすると),最悪は超伝導状態が破れてしまうクエンチという事態になってしまいます.実際にクエンチさせてしまうと,もう一度使えるようにするためには多分とんでもない額の費用がかかるはずです.

そうならないように,液体窒素と液体ヘリウムの残量には常に気を配り,液体窒素供給装置が問題なく動いているかどうかをチェックするのは非常に大事なことなのです.今回は,音が大きい以外は正常に動いているようなのですが,心配なので一応サポートに対応を問い合わせ中です.