2011年2月28日月曜日

新しい冷却水循環装置

有機化学系の研究室ではロータリーエバポレーターという濃縮装置を多用します.この装置は蒸発させた溶媒を冷却管で冷却して液体に戻して回収します.昔はどの研究室でも冷却水として水道水を流しっぱなしで使っていました.水道水を冷却水にしていると,まず水がもったいないですし,冷却効率も良くないため,多くの溶媒を大気中や下水(水流アスピレーターを使う場合)に逃がしてしまうことになります.今ではこのようなことは実験室環境の安全衛生という点でも排水の管理という点でもできなくなり,冷却水循環装置とダイヤフラム真空ポンプを使って可能な限り溶媒を回収することが求められています.

生物制御化学研究室では,何台かの冷却水循環装置がエバポレーター用として稼働していますが,そのうち一台はもともと開放系用の装置であったため,あまり冷却効率が良くありませんでした.今回この効率の悪い装置の代わりとして新しい冷却水循環装置装置を導入することができました.東京理化器械の CA-1114 という装置です.不凍液を使うことで,-10℃ 程度の温度で使うことができて効率よく冷却できます.しかも,とても動作音が静かです.

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