生物制御化学研究室では天然有機化合物や合成有機化合物の精製や分析の目的で HPLC を良く使っています.研究室の所有している HPLC は
日本分光製のものが多く,いずれも十年以上使っている年季の入った装置です.HPLC は比較的枯れた技術ですので,装置の寿命はかなり長いのですが,制御・データ処理コンピュータの方が十年も経つと維持が難しくなってきてしまいます.研究室で使っている HPLC では,フォトダイオードアレイ(PDA)検出器の制御とデータ処理用に Windows 3.1 の PC,2 ポンプグラジェントシステム用に Windows 95 の PC がありました.しかし,今年になって Windows 3.1 の方に接続しているプリンタのインクの製造が打ち切られたりして,このまま使い続けるのはかなり難しい状態になっていました.今年度は幸い予算の都合がついたので,これらの HPLC 用の PC とソフトウェアを最新のものにアップグレードすることになり,今日アップグレード作業が行われました.
新しいソフトウェアは Windows 7 Professional 上で動く
ChromNAV というソフトです.一台の PC で同時にグラジェントシステムと PDA 検出器を制御できるようになったので,PC の台数も一台節約できました.特に PDA 検出器の方は従来の Windows 3.1 上でのソフトに比べると格段の進化をしているので,大分使いやすくなったのではないかと期待しています.
ChomNAV が動いている PC
ChromNAV で制御する HPLC(右下が PDA 検出器)