2012年10月5日金曜日

NMR ユーザーズミーティング,GC/MS 修理,今週の輪読

昨日,長谷川は東京コンファレンスセンター・品川で開催されたブルカー・バイオスピン NMR ユーザーズミーティングに参加してきました.昨年に聞き続き 2 回目の参加ですが,今回印象に残ったのは二次元以上の多次元 NMR の測定時間を劇的に短縮する(もしくは同等の測定時間で分解能を向上させる)Non-Uniform Sampling (NUS) という技術の紹介でした.話を聞くかぎりは何やら魔法のように素晴らしい技術で,ちょっとごまかされているのではないかという気さえしました.これを使うためには,現在,我々が使っているソフトウェアは TopSpin Ver. 2.1 なのですが,これを Ver. 3.x にバージョンアップする必要があるようです.TopSpin Ver. 3.x はいろいろ Ver. 2.x より改良されている部分もあるのですが,敢えてバージョンアップする理由は今まではなく,バージョンアップの検討はしていませんでした.この話を聞いて,先立つものさえあればバージョンアップを検討してみようかなという気になりました.

 私が出張で留守にしている間に,故障中の GC/MS の修理(ターボポンプの交換)を JEOL のエンジニアの方がしてくれました.大学に戻ってから確認したところ,真空度も使えるレベルまで上がっていて,標準物質の PFK のピークも出ていたので,これでとりあえず使える状態になったと思います.もう少し様子を見る必要がありますが,これで問題なければ,当初想定していたよりも費用がかからずに済んで助かりました 

今週の輪読では下記の論文を取り上げました.

170. Charles, C. et al. (2012). Measurement of the influence of flavonoids on DNA repair kinetics using the comet assay. Food Chem. 135: 2974–2981.
171. Zhou, K. et al. Functional characterization of wheat ent-kaurene(-like) synthases indicates continuing evolution of labdane-related diterpenoid metabolism in the cereals. Phytochemistry in press.
172. Wu, Y. et al. Functional characterization of wheat copalyl diphosphate synthases sheds light on the early evolution of labdane-related diterpenoid metabolism in the cereals. Phytochemistry in press.
173. Matsushita, A. et al. The nuclear ubiquitin proteasome degradation affects WRKY45 function in the rice defense program. Plant J. in press.
174. Qin, X. et al. Gibberellin 20-oxidase gene, OsGA20ox3 regulates plant stature and disease development in rice. Mol. Plant Microbe Interact. in press.