2010年12月23日木曜日

研究室中間発表会,大掃除,忘年会

12/21(火)に生物制御化学研究室・化学生態学研究室合同の中間発表会が開かれました.12 月はまさに師走で我々教員のスケジュール調整がなかなか難しく,この日も 9:00-10:20 の第一部と 13:00-15:00 の第二部の二部構成で全員の中間発表を行いました.「中間」とは言え,卒論や修論の提出が来年の学生さんにとっては,残り二ヶ月程度でどのように研究をまとめるかの最終確認のようなものですので,発表会でのコメントを参考にラストスパートを華麗に決めて欲しいところです.

12/22(水)は昼間は研究室の大掃除,夕方から阿見の焼き鳥屋「鳥吉」で忘年会が開催されました.残念ながら,学生さん一名が風邪で欠席でしたが,楽しい忘年会になったと思います.一次会終了後,残れる人だけで研究室で二次会も開かれ,鈴木先生と私も参加しました.私は 2 時ごろまでは付き合いましたが,さすがに眠くなったので退散してしまいました.

2010年12月11日土曜日

教養化学実験基礎,NMR講習会

12/8(水)は水戸キャンパスの理学部化学実験室で工学部・農学部の一年次生向けの学生実験「化学実験基礎」を実施してきました.今年は鈴木先生と私で担当して,ティーチングアシスタントとして大学院生の下村君と今井君にいろいろ手伝ってもらいました.実験の内容は,ジャガイモからデンプンを取り,これを材料として化学反応や酵素反応を行うというものです.アウェイで行わなければいけない実験なので,なかなかやりにくいところもあるのですが,TA の学生さんたちの協力のおかげで無事どの班も成功して実験が終わっていたようです.

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12/9-10 に長谷川は横浜(新子安)のブルカー・バイオスピンで NMR の講習会を受けてきました.今年の1月にブルカーの新 NMR が納入されたので,納入後 2 年間は無料で受講できるという講習会です.今回は溶液二次元測定を中心とした NMR-2 というのを受けてきました.ほとんどの内容は知っていることの復習ではありましたが,DOSY や多核測定などはまだやったことがない測定だったので,勉強になりました.

2010年12月6日月曜日

研究室旅行

12/4~5 の一泊二日で山形の蔵王温泉に研究室旅行へ行ってきました.化学生態学研究室の山口君も一緒でしたが,戸嶋先生,鈴木先生,井坂君は都合がつかず,残念ながら今回は不参加となってしまいました.生物制御化学研究室では例年研究室旅行の話だけは持ち上がるものの結局実行されないというパターンが数年続いていましたが,今年は初めて実行に至りました.

12/4 の朝,若干のトラブルに見舞われながらも阿見を出発し,高速 1000 円を利用してレンタカーで山形まで向かいました.途中,磐越自動車道の郡山付近できれいに虹がかかっていたので,みんなそれに気を取られてしまい,東北道へのジャンクションを行き過ぎてしまって引き返すトラブルもありましたが,無事山形に到着しました.山形のシベールという会社のラスク工場で昼食と工場見学,お土産購入をして,15 時過ぎには蔵王温泉のつるやにチェックインして,早速温泉に入りました.夕食は旅館の近くのろばたという店でジンギスカンを食べましたが,これがなかなかボリュームたっぷりで,大食漢の学生たちが腹一杯になっていました.その後,また旅館で温泉に入ったり,全員で UNO をやったりしました.夜は案外はやく12時過ぎには寝てしまいました.

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郡山付近の虹



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シベール



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蔵王温泉のろばたでジンギスカン



12/5 は朝から腹一杯になる朝食をとり,また温泉に入ったりして,旅館を10時前にチェックアウトして,米沢へ向かいました.米沢城址の松が岬公園・上杉神社を見てから,炭火焼肉いろりで米沢牛の焼肉を食べました.米沢牛にしては良心的なお値段でした.その後はまっすぐ土浦まで戻って日本レンタカーで 17 時ごろ車を返して,阿見まで戻ってきました.移動時間が長かったので,運転する人は大変でしたが,車の運転は下村君と山口君が二人で担当してくれました.

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つるや前で集合写真



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松が岬公園の顔ハメ(上杉謙信:下村君 武田信玄:佐藤さん)



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米沢牛の焼肉


2010年12月1日水曜日

化学生態学実験 III,研究室セミナー,飲み会

先週で長谷川担当の化学生態学実験 III は終了しました.今回は修士一年の今井君がティーチングアシスタントとして手伝ってくれたので,非常に助かりました.実験自体はちょっと思ったような結果が出なかったところもあるのですが,予定した実験は一通りこなすことができました.

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昨日の研究室セミナーでの論文紹介は四年生の井上さんの担当で,紹介した論文は Leo Gross, Fabian Mohn, Nikolaj Moll, Gerhard Meyer, Rainer Ebel, Wael M. Abdel-Mageed & Marcel Jaspars, Organic structure determination using atomic-resolution scanning probe microscopy, Nature Chemistry, 2(10), 821-825 (2010) でした.SPM を用いた有機化合物の構造決定についての論文で,文字通り化合物の形を見て構造解析するという内容です.

昨日で論文紹介のゼミは一通り終了なので,その打ち上げという意味もあり,戸嶋先生からは釣り上げたイカとキスを提供していただいたので,飲み会(鍋)が開催されました.

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2010年11月21日日曜日

研究室セミナー,化学生態学実験 III,推薦入試

先週は研究室セミナーは都合により金曜日開催でした.文献紹介の担当は化学生態学研究室四年生の山口君で,紹介した論文は Reeta Prusty Rao, Ally Hunter, Olga Kashpur, and Jennifer Normanly, Aberrant Synthesis of Indole-3-Acetic Acid in Saccharomyces cerevisiae Triggers Morphogenic Transition, a Virulence Trait of Pathogenic Fungi. Genetics 185(1), 211–220 (2010) でした.酵母でのインドール酢酸の生合成と機能についての論文です.

化学生態学実験 III は金曜日で十日間のうちの六日目が終了しました.金曜日は HPLC によるフィトアレキシンの定量実験などを行いましたが,今年はフィトアレキシンの生産量があまり多くなかったようで,結果があまりはっきりしていない班も出てしまいました.

土曜日には茨城大学の推薦入試が実施されました.

2010年11月17日水曜日

戸嶋先生誕生日

本日は教授の戸嶋先生の誕生日です.昨晩はその前夜祭ということで研究室で飲み会がありました.急遽開催された飲み会だったので,研究室全員は参加していませんでしたが,微生物生態学研究室の学生さんたちも参加して飲みました.学生さんたちが近所の店(カスミ阿見店の前のランジスカフェ)でケーキも買ってきました.まだ火曜日なのに激しく飲んでいた学生さんは今日はちゃんと学校に来れるのか,やや不安です(掃除当番の2人はちゃんと来ました).

昨日は火曜日だったのですが,都合により研究室セミナーはお休みでした.今週のセミナーは金曜日開催予定です.学生実験の化学生態学実験 III は実験開始後 2 日目で順調に進行中です.

2010年11月10日水曜日

化学生態学実験 I 終了&研究室セミナー

月曜日で戸嶋先生担当の化学生態学実験 I は無事終了しました.今週金曜日からは長谷川担当の化学生態学実験 III がスタートです.

昨日の研究室セミナーの文献紹介の担当は四年生の大山君で,紹介した論文は Partha Ghosal, Vikas Kumar, Arun K. Shaw, A convergent total synthesis of a new antiepileptic ceramide and its triacetyl derivative using olefin cross metathesis. Tetrahedron, 66(38), 7504-7509 (2010) でした.カイメンから単離された抗てんかん作用を持つセラミドのオレフィンクロスメタセシスによる合成研究の論文です.

2010年11月3日水曜日

植物化学調節学会第 45 回大会

11 月 1 ~ 2 日に神戸大学六甲台キャンパスで植物化学調節学会第 45 回大会が開催されました.当研究室からは大学院生の今井卓也君と長谷川が参加しました.今井君は「イネフィトアレキシン モミラクトン A のいもち病菌による代謝産物の同定」というタイトルでポスター発表を行いました.また,茨城大学からは化学生態学研究室の鈴木先生と四年生の山口大貴君も参加して,山口君にとっては初めての学会発表となりました.

今井君も山口君も口頭でのショートプレゼンテーションはまずまずそつなくこなし,ポスターへの質問も引っ切りなしにあったようなので,良かったと思います.

神戸大学は阪急の六甲駅から歩いて十分ぐらいなのですが,山の中腹にあるので,坂道が結構急でした.あの坂道を毎日通学している神戸大生は,歩いて二十分もかからないところに車で行ってしまうような茨大生と比べて体力がつくのではないかと思いました.

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2010年10月27日水曜日

研究室セミナー

昨日の研究室セミナーの文献紹介の担当は四年生の佐藤さんで,紹介した論文は Zhiguo Liu, Goo Yoon, Seung Hoon Cheon, An enantioselective total synthesis of (S)-(-)-licochalcone E: determination of the absolute configuration. Tetrahedron, 66(17), 3165-3172 (2010) でした.カンゾウの一種から単離された細胞毒性を示すカルコン誘導体の立体選択的合成研究の論文です.

2010年10月23日土曜日

化学生態学実験 I

昨日から二年生向けの学生実験「化学生態学実験 I」の戸嶋先生担当の実験が始まりました.40 名以上の学生さんが受講しています.この後,11月上旬まで実験は続いて,その後 11 月中旬からは長谷川担当の「化学生態学実験 III」がスタートしますので,しばらくは学生実験で忙しくなります.

2010年10月20日水曜日

研究室セミナー

昨日の研究室セミナーの文献紹介の担当は修士課程の今井君で,紹介した論文は Sandra Fonseca, Andrea Chini, Mats Hamberg, Bruce Adie, Andrea Porzel, Robert Kramell, Otto Miersch, Claus Wasternack & Roberto Solano, (+)-7-iso-Jasmonoyl-L-isoleucine is the endogenous
bioactive jasmonate. Nat. Chemi. Biol. 5(5), 344-350 (2009)
でした.ジャスモン酸類の活性本体の化学構造に関しての論文です.

最近,これに関連して Nature に受容体複合体である COI1-JAZ にジャスモン酸類が結合するためにはもう一つの因子としてイノシトールリン酸が必要だという報告が出ています(Jasmonate perception by inositol-phosphate-potentiated COI1-JAZ co-receptor.).

2010年10月14日木曜日

研究室セミナー

一昨日の研究室セミナーの文献紹介の担当は修士課程の下村君で,紹介した論文は Haruhiko Fuwa, Hiroshi Yamaguchi and Makoto Sasaki, An enantioselective total synthesis of aspergillides A and B. Tetrahedron, 66(38), 7492-7503 (2010) でした.話題のノーベル化学賞受賞者の鈴木先生らが開発した鈴木-宮浦クロスカップリングも使っているマクロラクトン化合物の全合成の論文です.

2010年10月6日水曜日

新学期&研究室セミナー

茨城大学では9月いっぱいが夏休みなので,10/1 から新学期(後期)が始まりました.研究室は夏休み中も関係なく営業中だったのですが,セミナーの文献紹介は夏休み中はお休みにしていました.昨日から後期のセミナーが始まったので,論文紹介もスタートしました.昨日の文献紹介の担当は博士課程の井坂君で,紹介した論文は Hong-Se Oh and Han-Young Kang, Total synthesis of neomethymycin and novamethymycin. Tetrahedron, 66(24), 4307-4317 (2010) でした.

2010年9月17日金曜日

純水製造装置を壊してしまった

研究室では実験用の水を製造するためにミリポアの純水(RO 水)製造装置 Elix UV 3 を使っています.この装置は UV ランプを内蔵して装置内部の水の殺菌を行っているのですが,UV ランプは 2 年に一度交換しなければいけません.交換はユーザーができるようになっていて,作業としてはそんなに難しくないものなのですが,作業するために手を入れるスペースが小さいので,結構やりにくくなっています.

今日,2 年ぶり(購入後 3 回目)にランプを交換しようとしました.古いランプを取り出すところまではスムーズにいったのですが,作業スペースが狭くて手がちゃんと入らないので,新しいランプにソケットを挿すのがなかなかうまくいきません.そのうちランプをジャケット内部に落としてしまいました.そのままソケットをはめようとしたのですが,何か嫌な音がしたなと思ったら,どうもランプを入れるジャケットの底を抜いてしまったようで,水が漏れ出してきました.

すぐにミリポアに電話して対応をお願いしたところ,近くの別の出先から回ってくれるという技術者の方がいたそうで,すぐに修理に来てくれました.幸い,部品交換で問題は解決しましたので,実験に重要な水の供給がストップすることはなくて済みました.でも,数万円の修理費は覚悟しなければいけないところです.

研究機器のメンテナンスはすべて業者にお願いするとコストがとてもかかるので,可能な限り自分でやっているのですが,なかなか作業がやりにくくて苦労するものが多くあります.

2010年9月6日月曜日

植物化学調節学会,LC-MS/MS,エアコン修理

11/1, 2 に神戸大学で開催される植物化学調節学会第 45 回大会で修士一年の今井君が発表することになり,今日はその要旨提出締め切り日でした.ウェブでの要旨提出だったのですが,制限字数に何度も引っかかったりして大分苦労しましたが,何とか発表申し込みをすることができました.イタリックとか下付き文字をタグで表さなければならず,そのタグも字数にカウントされてしまうので,予想外に字数が増えてしまったのです.今井君にはイネのフィトアレキシンのモミラクトンAがいもち病菌によって代謝されてできる化合物の同定について発表してもらう予定です.

今回は神戸なので,茨城空港からのスカイマーク便で行ってみようかと思ったのですが,安い割引の切符は気が付いたときには既に売り切れだったので,残念ながら初の茨城空港を使った出張とはなりませんでした.

LC−MS/MS は土曜日の停電終了後にインターフェースの掃除をしてから二晩真空引きをしたので,今日は標準試料の PPG の測定をしてみました.ところが,いくらやってもまともにイオンが検出されない状態で,大変困ってしまいました.ESI のエレクトロードの交換をしても改善されず,結局,AB Sciex に電話で問い合わせて対処法を聞いてみました.とりあえず,真空を落とさない状態でオリフィスを外側からスワブで拭いてみるように言われたので,これを試みたところ,ちゃんとイオンが出るようになりました.この前に,オリフィスにキムワイプか何かの繊維がくっついているのを見つけていて,これは取り除いてあったのですが,何かまだオリフィスに残っていて,イオンの取り込みがうまくいっていなかったということのようです.

9/1 に故障して困っていた長谷川の教員室のエアコンは今日業者の方達が修理に来てくれました.ドレインからの水抜きがうまくできていなくて起きた問題のようです.

2010年9月5日日曜日

停電 & LC-MS/MS メンテナンス

茨城大学農学部では毎年9月の土曜日に電気設備の点検のための停電があります.今年は昨日が停電の日でした.停電のときには,通常は 24 時間動かしっぱなしの NMR や MS も停止する必要があるので,金曜日にこれらの装置を停止しました.

LC-MS/MS(AB SCIEX 3200 QTRAP)は今年三月に納入されてから,初めての停止になるので,ついでにロータリーポンプのオイル交換とインターフェースの洗浄を行いました.

ロータリーポンプのオイル交換はオイルが熱いうちにやる必要があるので,金曜日の停止後すぐに交換したのですが,これが思いのほかやりにくくて苦労しました.3200 QTRAP は非常にコンパクトな装置なので,架台も小さくなっており,この中に収納されているバリアンのロータリーポンプを動かすのが非常にやりにくいのです.オイルミストトラップが台に引っかかってしまって動かせないので,一旦外す必要がありました.しかも,これを狭い中で付け直すのがまたやりにくかったのです.当日,LC-MS/MS を使っていた他の研究室の学生さんと別件で来ていた鈴木先生に手伝ってもらって何とか交換終了しました.

土曜日の停電終了後には,インターフェース洗浄を行いました.これは API300 に比べるとかなりやりやすくなっていて,比較的簡単に終わりました.

NMR, LC-MS/MS, GC-MS の 3 台の機器を停電後に再起動しましたが,今回はどれもトラブルなく立ち上がってくれて安心しました.

2010年9月1日水曜日

長谷川の教員室のエアコンが故障

九月になりましたが,まだ残暑はかなり厳しいので,オフィスでのエアコンは快適に仕事をするには必須です.しかし,今日昼食から帰ってきて,教員室のエアコンをつけようとしたところ,赤ランプがついてうんともすんとも言わなくなってしまいました.農学部では消費電力を抑えるために,一定量以上の電力が使われるとピークカットの機能が働いて教員室のエアコンの電気が遮断されることが頻繁にあります.しかし,その場合は赤ランプはつきませんし,しばらく経てばまた使えるようになります.

昼休みが終わってから,施設管理の係の方にみてもらったのですが,やはり故障でした。一応,すぐに修理依頼はしておきましたが,いつ修理に来てくれるかは,今のところ不明です.

農学部の建物は平成4年にできたので,エアコンも18年間使っているわけで,さすがに寿命が来たのかもしれません.

しかし,この暑い時期にエアコン無しでは仕事にならないので,実験室の空いている机に MacBook Air を持ち込んで午後の仕事はしました.教員室は西日が当たるので,午後は特に暑いのです.

どうしても自分のデスクや iMac があった方がやりやすいこともあるので,夕方,日が落ちてからは昔使っていた扇風機を引っ張り出して来て教員室で仕事の続きをしました.

なるべく早くエアコンが直ることを期待しています.



2010年8月31日火曜日

最近の生物制御化学研究室

今日で 8 月も終了ですが,7, 8 月とブログを全く書いていませんでした.Twitter では毎日研究室の状況などをツイートしているのですが,Twitter 中心になると,やはりブログ更新は後回しになってしまいます.しかし,Twitter はリアルタイム性には優れていますが,ブログの方があとで参照しやすいので,忘れないうちに 7, 8 月の研究室の近況を記録しておきます.

7/3

 資源生物科学科ソフトボール大会でブービー賞(昨年は優勝).

7/7

 GC-MS が不調に陥りました.イオン化室の温度が上がらないという問題で,ヒーターを交換しても駄目だったので,結局,日本電子に来てもらって 7/23 に基板交換しました.修理費用は 15 万円弱.

7/9

 農学部広報推進チームに所属している長谷川がオープンキャンパスの宣伝のため,高校訪問(水戸一高,二高,三高,水城高)をしました.

7/15

 長谷川が磐城桜が丘高校で模擬授業を実施してきました.

7/18

 茨城大学農学部オープンキャンパス開催.農学部全体の来客数は昨年並みでしたが,生物制御化学研究室を見学に来た学生さんは昨年より少なかったようです.長谷川は農学部説明会を担当して,研究室の四年生の佐藤さんにも発表してもらいました.

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7/20

 長年使ってきたクロマトチャンバーが壊れてしまったので,新しい冷凍冷蔵庫を買いました.大分前に発注していたのですが,この日にやっと届きました.シャープ製の家庭用製品で「プラズマクラスター」とかいう謎の機能が付いています.

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左が壊れたクロマトチャンバー,右が新しいプラズマクラスター機能付き冷凍冷蔵庫

7/21

 NMR の液体窒素供給装置が不調に陥りました.一度,メーカーの日本サーマルエンジニアリングに見てもらったのですが,まだ調子が悪く,NMR に供給する分の液体窒素は何とかなるのですが,外部供給量が大分落ちてしまいました.9/8 に再度修理してもらう予定です.

7/24

 水戸キャンパスで茨城大学オープンキャンパス開催.長谷川は農学部説明会を担当しました.今回も研究室の佐藤さんに手伝ってもらいました.

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7/30

 連合農学研究科教授会で戸嶋先生と長谷川も東京農工大学に出張してきました.

8/2

 農学部では期末試験終了.夕方,生協でビアホール開催.長谷川は仕事があって行けなかったのですが,戸嶋先生と研究室の学生さんたちは楽しんできたようです.

8/3-4

 八丁堀の AB SCIEX で LC-MS/MS のトレーニングを長谷川が化学生態学研究室の鈴木先生と一緒に受けてきました.中級定量トレーニングということでしたが,大体分かっていることの復習でした.

8/6

 水戸の一年生向けの専門科目「化学生態学入門」の期末試験.成澤先生と一緒に試験監督をやってきました.

8/9

 茨城大学大学院農学研究科の大学院入試.研究室の四年生は 2 名が受験しました.8/27 に合格発表がありましたが,2 名とも見事に合格です.

8/17-19

 AB SCIEX で LC-MS/MS のトレーニングを長谷川が受講してきました.今回は 3200 QTRAP のトラップの機能を使った定性トレーニングで,新しいことをいろいろ学べました.また,LightSight という導入時に付けてもらったソフトウェアが結構使えるソフトであることがわかったのが収穫でした.

8/20

 戸嶋先生がつくばの研究交流センターで開催された農学部夏のサテライトで講演をしました.

8/24

 お世話になっている鈴木義人先生の化学生態学研究室がホームページを開設しました.

8/27

 茨城大学農学部三年次編入学試験が開催.大学院入試の合格発表.

8/30

 筑波大学で開催された日本化学会第 4 回関東支部大会で大学院生の井坂君と下村君がポスター発表をしました.

2010年6月29日火曜日

湯本賢一さん学位論文発表会

昨日はこの三月に連合農学研究科を満期退学した湯本賢一さんの学位論文発表会が開催されました.湯本さんはエボニック デグサ ジャパンに勤務しながら平日夕方と土日祝日に実験を続けてきた社会人学生です.所属先企業や研究所等で研究ができるような状況の社会人学生とは違うので,なかなか研究が思うように進まずに苦労しましたが,四年半かけて何とか発表会にまで至ることができました.

博士論文は「アミノ酸修飾型キラルアミンによるγ-およびδ- ラクトンの光学分割」というタイトルで,従来の光学分割剤では分割が困難であったラクトン類を分割することが可能な新規光学分割剤についての研究です.

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2010年6月22日火曜日

研究室セミナー

本日の研究室セミナーでの文献紹介の担当は四年生の佐藤さんで,紹介した論文は Yuhzo Hieda, Tominari Choshi, Sayuri Kishida, Haruto Fujioka, Satoshi Hibino, A novel total synthesis of the bioactive poly-substituted carbazole alkaloid carbazomadurin A. Tetrahedron Lett., 51, 3593-3596 (2010) でした.

2010年6月15日火曜日

2010年6月6日日曜日

USBメモリで感染するウイルス対策

また,しばらくブログを放置しておりました.今回は iPad からの更新です.どうも iPad 用の Twitter アプリは豊富にあるのに,ブログ執筆アプリは多くないのです.これは Blogger に対応しているので唯一見つかった(探せばもっとあるのかもしれませんが)アプリ BlogPress で書いてます.

昨年度末に導入された LC-MS/MS の AB Sciex 3200 QTRAP は学内への講習会も開催され始め,徐々に使用者も増えてきているところです.昨日の土曜日,3200 QTRAP で金曜日からオーバーナイトで測定していたサンプルの測定結果を USB メモリを使って取り出そうとしたのですが,データをコピーした USB メモリをウイルスチェックしてみると,見事にトロイの木馬に感染していました.

USB メモリを介して感染するウイルス(トロイの木馬)は結構皆さん苦労しているのではないかと思います.我々のところでは一応の対策として,装置制御用のメインのパソコンには USB メモリは挿さないようにしています.制御用パソコンとネットワークで接続したデータ処理用のパソコンを別に用意して,そのパソコンでは USB メモリを使っても良いことにしていました.

この対策のおかげで,装置制御用のパソコンには影響がなかったので良かったのですが,やはり USB メモリは危険なので,データの取り出しはメールかオンラインストレージサービスに限るような対応を考えることにしました.NMR についても同様です.

ところが,LC-MS/MS が置いてある GC MS 測定室も,NMR 測定室もどちらも有線 LAN のケーブルが来ていないので,ここからが大変でした.

私の教員室にある AirMac Extreme Base Station の電波は GC MS 測定室までは届くのですが,NMR 測定室までは届きませんでした.そこで,別用途で使っていた AirMac Express を GC MS 測定室に置き,WDS による無線 LAN エリアの拡張をやってみました.参考にさせていただいたのはこちらのページです.

これで,GC MS 測定室,NMR 測定室ともに無線 LAN のカバーエリアに入ったので,TopSpin(ブルカーの NMR ソフト)のライセンスキーとしても使っている USB 無線 LAN アダプタでネット接続ができるようになりました.

その後は,いつもの大量の Windows Update(何で全自動でないのだろう)をしてから,大学がサイトライセンスを持っている Symantec Endpoint Protection をインストールして全スキャンをかけました.今回感染が見つかった LC-MS/MS のデータ処理用のパソコンからは 116 個の 'Trojan.Gen' が検出されました.USB ポートには「USB メモリ使用禁止」と書いた紙を貼りつけておきました.

2010年6月1日火曜日

研究室セミナー

今日の研究室セミナーの論文紹介は四年生のトップバッター大山君の担当で,紹介した論文は Tushar Kanti Chakraborty, Rajarshi Samanta, Pulukuri Kiran Kumar, A radical mediated approach to the stereoselective formal total synthesis of (+)-Sch 642305. Tetrahedron, 65, 6925-6931 (2009) でした.

2010年5月26日水曜日

2010年5月19日水曜日

ブログ放置しすぎました

研究室のブログを一ヶ月以上放置してしまいました.最近はちょっとした情報発信はすべて Twitter で行っているので,なかなかブログを書く機会がありませんでした.まとめて研究室の近況報告です.

新年度が開始して一ヶ月半が経過しましたが,研究室では今年度就職希望者 2 名(四年生・修士課程各 1 名)はすでに内定をもらって卒論・修論研究に励んでいます.四年生 2 名が大学院進学希望です.

今年 3 月で満期退学した社会人入学の博士課程学生の湯本さんは 9 月修了のために 6 月初めの論文提出を目指して準備中です.

今年度の研究予算では戸嶋先生が科学研究費補助金基盤研究(C)を新規で獲得することができました(長谷川は残念ながら不採択).

4 月に二研(戸嶋先生所属の学生さんたちの使っている実験室)の分電盤のブレーカーが火を噴くという事故がありました.原因はまだ調査中ですが,幸い昼間で学生さんが研究室にいるときに起こったので,大事に至らずに済みました.夜中だったとしたらかなり大きな火災になっていた可能性が大きかったと思います.でもその後一週間以上は二研では電気が使えず,かなり実験に支障を来してしまいました.

研究室のゼミには今年度から化学生態学研究室の鈴木先生と鈴木先生所属の四年生の山口君も参加してもらっています.連休前に年間計画発表会を行い,連休明けからは文献紹介のゼミも始まりました.

文献紹介ゼミは先週は博士課程の井坂君が担当で,紹介した論文は Jhillu Singh Yadav, Gunda Gopala Krishana and Satya Narayana Kumar, A concise stereoselective formal total synthesis of the cytotoxic macrolide (+)-Neopeltolide via Prins cyclization. Tetrahedron, 66(2), 480-487 (2010) でした.

今週は修士課程の下村君が担当で,紹介した論文は Matthew Brichacek, Lindsay A. Batory, Nicholas A. McGrath and Jon T. Njardarson, The strategic marriage of method and motif. Total synthesis of varitriol. Tetrahedron, in press でした.

また,先週から一研の学生 2 名と長谷川で NMR の勉強会を始めました.せっかく最新の 400 MHz NMR が導入されたので有効利用するためという意味合いもありますし,ちょうど 2 人とも新しい化合物の構造解析をしなければ行けない必要性に迫られているところでもあるので,ちょうど良いタイミングだと思います.テキストは Kwan, E.E., and Huang, S.G., Structural elucidation with NMR spectroscopy: practical strategies for organic chemists. European Journal of Organic Chemistry, 2008, 2671-2688 (2008) を用いています.

2010年4月10日土曜日

新入生ガイダンス&化学生態学入門

4/7 から昨日までの三日間は毎日水戸出張でした.4/6 に茨城大学では入学式が挙行されたのですが,その日を含めて三日間が新入生が大学での新生活を始めるためのガイダンスに充てられています.そのうちの後半二日間(4/7, 8)は主に学部別でガイダンスをすることになっていて,私は今年度は教務委員という学生さんの授業や履修に関することを扱う委員会の委員になっているため,二日間とも参加しました.

4/7 は授業をどういうふうに履修していけば良いのかという非常に重要で結構複雑なガイダンスを行い,学生さんたちには今年度の授業時間割を作成してもらいました.

4/8 は学生生活に関わるその他もろもろのガイダンスと昨日作成してもらった時間割についての質問などを受け付けました.

さらに今年は偶然 4/9 の授業開始で最初に新入生が受講するのが,私が担当している専門科目「化学生態学入門」だったので,三日続けて新入生の前で話をすることになりました.初回の授業では私の考える大学での勉強の仕方を中心にガイダンス的な説明を行いました.

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真剣に時間割を検討中の新入生たち

2010年4月5日月曜日

新年度

今日から茨城大学では新年度の授業が開始です.明日は入学式です.

研究室も今日から新四年生 3 名が登場して,新たなスタートを切りました.しかし,すぐにバリバリ実験開始というわけにはいかず,今日は毎年恒例の試薬の棚卸し作業をしました.生物制御化学研究室は所有している試薬の数がかなり多い(1200以上)ので,結構大変です.これでも数年前までは3000以上あったのをかなり廃棄して減らした結果です.今日一日で棚卸し作業はほぼ終わりましたが,まだ一部終わっていないところを明日に持ち越すことになりました.

2010年3月30日火曜日

日本農芸化学会2010年度大会

3/27から今日まで東京大学で日本農芸化学会2010年度大会が開催されました.一般講演は駒場キャンパスで3/28から今日の午前中まで行われました.この学会は演題数はいつも二千以上になる非常に大きな学会です.

今年は生物制御化学研究室からは 2 演題の発表をしました.3/29に修士課程一年生の下村君が「シクロプロパン環導入型 KODA 類縁体の立体異性体選択的合成法に関する研究」というタイトルで,今日の午前中に四年生の今井君が「イネフィトアレキシンモミラクトン A のイネいもち病菌による代謝」というタイトルで発表しました.

二人とも今回が初めての学会発表でしたが,まずまず上出来の部類だったと思います.

私自身は今回の学会では一般講演の座長をしたのですが,過去何回かの座長経験では初めて座長からの苦し紛れの質問の必要がなく,担当の演題では議論が活発に行われました.単なる司会進行役ですんでしまったので,座長としては非常に楽で助かりました.

2010年3月25日木曜日

卒業式&謝恩会

昨日は水戸の茨城県武道館で茨城大学の卒業式が挙行されました.生物制御化学研究室の学部四年生 6 人も無事卒業ということになりました.

夜 6 時過ぎからはつくばのホテルグランド東雲で資源生物科学科の謝恩会が開催されました.戸嶋先生は今年度は学科長なので教員を代表してお祝いの挨拶と乾杯の発声をお願いされていました.たぶん,表向きの学科長の仕事はこれで終了です.

研究室では,そのほかに社会人大学院生の湯本さんが 3 月末で満期退学することになりました.退学はしますが,9 月での学位取得(論文提出は 6 月初め)を目標に論文作成のラストスパートに入っています.

研究室では 3/28 から始まる日本農芸化学会に向けて,下村君と今井君が発表準備を頑張っているところです.

2010年3月17日水曜日

追いコン&新歓

今日は生物制御化学研究室の追コンと新歓を兼ねた飲み会が開催されました.場所は大学の近くの「くいしん坊 炎」という居酒屋(ちょっと前までは「まちや」で,もっと前は「つぼ八」だったところ)でした.

今年は四年生6人のうち5人が就職で研究室を離れることになり,大学院へは1人進学します.世間的には不況で就職がなかなか決まらないという問題があったようですが,幸い今年の四年生たちは全員進路がきちんと決まりました.卒業式は来週の3/24の予定です.

また,4月からの新四年生は戸嶋先生に2人,長谷川に1人が配属されました.出る人の方が多いので,来年は研究室の人数は減ってしまいますが,少数精鋭で頑張ってもらえることを期待しています.

2010年3月2日火曜日

LC-MS/MS 搬入・設置

今日は,新しい LC-MS/MS の納入がありました.新装置は AB SCIEX 社の 3200 QTRAP というシステムです.茨城大学農学部では API300 という AB SCIEX の前身の会社の LC-MS/MS を使っていたのですが,数年前から停止していました.今回,NMR と一緒に新しい装置に更新することができて非常にありがたいです.

このタイプの四重極型の MS/MS は低分子量化合物の定量分析を行うには非常に使いやすい機械で,GC-MS や HPLC で分析するには,かなり面倒な予備精製や誘導体化を必要とするような化合物をハイスループットで分析できます.生物制御化学研究室では,イネのフィトアレキシンの分析やジャスモン酸類の分析などにとても便利に使えると期待しています.

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2010年2月18日木曜日

卒業論文発表会

昨日と今日の二日間資源生物科学科卒業論文発表会が開催されました.生物制御化学研究室の学生たちは昨日のトップバッターで6人が発表しました.この日に備えて十分な練習をしたようなので,(ほぼ)しっかりとした発表ができたのではないかと思います.

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2010年2月14日日曜日

赤塚尹巳先生叙勲祝賀会

本日午後1時からオークラフロンティアホテルつくばで赤塚尹巳先生叙勲祝賀会が開催されました.昨年秋の生存者叙勲での栄えある瑞宝中綬賞ご受章のお祝いの会です.私は赤塚先生が興された農業資材化学研究室の卒業生であり,後継研究室である生物制御化学研究室の教員を務めさせていただいている立場ですので,祝賀会の司会進行役を仰せつかりました.

慣れないものですから思うような進行ができないところもありましたが,無事に会を終えることができてほっとしているところです.七十名あまりの方にご出席いただきましたが,当日のキャンセルもなく皆様にお越しいただけて大変良かったと思います.ご協力いただいたご出席の皆様には大変感謝しております.

2010年2月3日水曜日

教養化学実験基礎

本日は午後から教養の実験科目「化学実験基礎」を水戸の理学部化学実験室で行ってきました.受講生は主に工学部と農学部の一年生です.今日の実験は太田先生と私が担当して,ティーチングアシスタントの下村君(戸嶋研)と佐藤君(太田研)の M1 二人に手伝ってもらいました.

実験の内容はジャガイモからデンプンを取って,ヨウ素-デンプン反応や酵素消化などを行う基礎的なものです.内容的には高等学校の化学で勉強した範囲だったはずですが,なかなか今は高校で実験をする機会がなくなっているので,フェーリング反応や銀鏡反応は初めて見た学生さんも多かったようです.

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2010年1月31日日曜日

農学部サテライト公開授業

本日は取手市立福祉会館で農学部サテライト公開授業が実施されました.私はトップバッターで「植物の化学的防御機構」というタイトルでフィトアレキシンなどの植物の有機化合物を用いた生存戦略の授業を行いました.そのあと,黒田先生の水質浄化の授業,久留主先生のバイオテクノロジーの授業,足立先生の動物看護学の授業が行われました.

最初はちょっと参加者の出足が鈍かったので心配しましたが,最終的には秋に水戸で行ったときよりも多くの参加者の皆さんに来ていただくことができて良かったと思います.

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2010年1月22日金曜日

NMR 励磁 & デガッサ納入

本日,新 NMR の 400 MHz 超伝導マグネットが無事に励磁されました.昨日の一回目の励磁ではクエンチしてしまいましたが,二回目は成功してシグナルが問題なく検出されるようになりました.来週月曜日には液体窒素供給装置の設置が予定されていて,順調に進めば水曜日ぐらいから NMR 測定ができるようになりそうです.

また,研究室の HPLC のデガッサが一台壊れていたのですが,これの代わりの新デガッサが納入されました.HPLC では溶媒中に気体が溶けていると脈流やノイズの原因になるので,使用する溶媒を脱気する必要があります.使用前に超音波で脱気する方法もありますが,オンラインで脱気できるデガッサを使うこともできます.私が大学院生の頃に買って二十年近く使ったものなので,もはや交換部品もなく修理不能ということで,やむなく新品の購入になりました.新デガッサは旧デガッサよりもサイズが小さいので配置を変えて使うことになりました.

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以前の配置(上から,UV検出器,ポンプ,溶媒切替器,デガッサ)



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新配置(上から,デガッサ,溶媒切替器,ポンプ,UV検出器)

2010年1月18日月曜日

新 NMR 搬入・設置

今日は新しい NMR の搬入と設置作業が行われました.新しい NMR はブルカー・バイオスピン社の AVANCE III 400 という機種です.プロトン共鳴周波数 400 MHz なので,以前の 500 MHz よりも磁場強度は小さくなるのですが,この十数年の技術の進歩により,以前の 500 MHz よりも今度の 400 MHz の方が感度も高いはずです.また,以前の装置は磁場勾配パルスが使えなかったのでインバース測定(HMBC, HSQC など)がやりにくかったのですが,今度の装置はこれらの二次元測定が格段にやりやすくなるので,有機化合物の構造解析の効率が格段に良くなると期待しています.

今日のところは一通りの設置が終了しただけで,実際に使えるようになるまでには,磁石の励磁や各種調整などで,あと十日から二週間ぐらいかかるそうです.

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姿を現した 400 MHz 超伝導磁石(スイス製らしい)



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今日のところはここまで

2010年1月15日金曜日

NMR 測定室,GCMS 測定室掃除

今日は昨日古い機械を廃棄したあとの NMR 測定室と GCMS 測定室の掃除をしました.GCMS 測定室は不要なものを選別して捨てる作業をして,NMR 測定室は床清掃とワックスがけをしました.GCMS 測定室の床清掃は来週の課題です.

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NMR 測定室の床清掃中の学生さんたち

2010年1月14日木曜日

NMR, LC-MS/MS, GC-MS 廃棄

昨日は NMR の消磁作業が行われましたが,今日は廃棄業者の方たちが NMR(日本電子 α 500),LC-MS/MS(アプライドバイオシステムズ API300),GC-MS(バリアン Saturn 2000R)を引き取っていってくれました.

この中ではやはり NMR の 500 MHz 超伝導マグネットが大物(数百キログラムの重量があるようです)で,櫓のようなものをくんでつり下げてマグネットと台を分離して運んでいました.

これで来週の新 NMR の納入,来月末の新 LC-MS/MS の納入を待つばかりになりましたが,その前に明日は部屋の掃除をする予定です.

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マグネットつり上げ中



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マグネットがなくなってガランとしてしまった NMR 測定室(汚い)

2010年1月13日水曜日

NMR 消磁

茨城大学農学部では平成 4 年納入の 500 MHz NMR 日本電子 α500 を 17 年間使ってきました.私が平成 10 年に茨城大学に赴任してからも十年以上使ってきた NMR だったのですが,今年やっと新しい装置に更新できることになりました.α500 は,古い DEC のワークステーションの故障などで悩まされましたが,概ね順調に使うことができた装置でした.

新しい装置はブルカー・バイオスピンという本社はドイツにあるメーカーの 400 MHz のもので,来週納入予定です.

新装置の納入に先立って,今日はブルカー・バイオスピンの技術者の方たちに旧装置の超伝導磁石の消磁作業をやっていただきました.

NMR の超伝導磁石は液体ヘリウムで冷却することによって超伝導状態を維持しているわけですが,超伝導状態が破れると電気抵抗が生じるので,これによって発生した熱で一気に液体ヘリウムが蒸発します.これはクエンチと言って,普通に NMR を使っているときは起こってはいけないことなのですが,今回は意図的に磁石をクエンチさせたことになります.

クエンチした磁石と NMR の分光計本体などは明日廃棄業者に引き取ってもらう予定です.

話は変わりますが,先週ブログに書いた GC-MS の故障は,今日,日本電子の技術者の人に見てもらったら,ビスが緩んでいただけだったので,すぐに直りました.あまり高額な修理代も取られなさそうで,助かりました.

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クエンチしてヘリウムを吹き出す超伝導磁石(Oxford 社製 500 MHz)


動画はこちら

2010年1月11日月曜日

Molecules That Changed the World

Amazon のおすすめ商品で提示された K.C. Nicolaou & T. Montagnon 著 “Molecules That Changed the World” という本が面白そうなので買ってみました.

内容は,有機化学を勉強している学生や研究者向けの絵本という感じです.社会的にインパクトの大きい化合物(医薬関連化合物が多い)の発見と合成について,それに関わった研究者たちの仕事を豊富な写真と図で説明しています.非常にたくさんの歴史的研究者と現役研究者(日本人も)が出てきていて,すべて写真で紹介されています.著者の一人の Nicolaou 教授は天然物全合成で著名な化学者なので,有機合成に重きが置かれています.まだパラパラとしか見ていませんが,英語は読みやすく,学生向けの化学英語勉強用教材としても使えそうです.

欠点は,大判(A4より一回り大きい)のハードカバーで横開きなので,机の上に置いた状態でないと読みにくいという点です.

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パリトキシンの章を開いたところ.上は同時に買った “Molecules and Medicine”

2010年1月8日金曜日

GCmate II 故障

日本電子の GC-MS,GCmate II がまた故障してしまいました.高分解能質量測定をするために,スリットを絞った設定で測定をしようとしても,コレクタースリットというスリットが全く動いていない状態になってしまいました.おそらく低分解能測定時の状態で開きっぱなしになっているので,他のスリット(メインスリットとアルファスリット)を絞ってもあまり分解能が上がりません.分解能設定を切り替えるときのスリットの動作音がいつもと違うので,機械的に何かおかしくなってしまったようです.

通常の GC-MS として低分解能測定をするだけならば大丈夫ですが,この状態では,分子式を推定するための高分解能測定が全くできないので,日本電子に修理を依頼することになりました.

2010年1月7日木曜日

授業開始

今日から茨城大学では冬休み明けの授業が開始されました.一月いっぱいぐらいまで授業があって二月初めが期末試験という予定です.四年生にとっては卒業論文の追い込み期間です.ところが,今年は NMR が更新されるので,来週から二週間ぐらいは全く NMR が使えない状態になります.特に有機合成をやっている学生さんたちはとても困っていますが,新しい装置は非常に便利になるはずなので,少し辛抱してもらうしかありません.

2010年1月4日月曜日

体育館

今日は学長と学部長の年頭挨拶の後に茨城大学農学部のキャンパスで現在建設中(というよりほぼ完成)の体育館の見学会がありました.広さはバスケットコート一面分です.まだ,バスケットゴールの設置とか内装の一部ができていないようですが,床は各種スポーツのラインも引かれていて,使おうと思えば,すぐにでも使えそうな状態になっていました.正式な竣工は2月の予定だったと思います.

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内部


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入口